Vol.153 アメリカで初めての就業②

アメリカで初めての就業①をみていない方は先にそちらをご覧ください。 

 
 さて、パッキング部で働き始めることになったわけですが、まずは機械に入力して商品を箱に梱包していくという基本の箱詰めを教わりました。大きな専用の箱に注文ごとの商品と伝票がいくつか入って来るので、それらをスキャンしてコンピューターに入力して、決まった箱サイズを選び、その通りに入れてテープで留めてラベルを貼る、という簡単な作業です。主に人形の服やアクセサリーの小物なので、重いものを扱うことはなく楽です。

次に習ったのは大きめの商品のマニュアル詰め作業です。これは大きな箱も扱うので結構な体の動きもありますが、機械の通りではなく、自分で工夫して全部の商品を収めるのでちょっと頭を使うし、パズルのようで私は結構好きな作業でした。

そして次にデータ入力というちょっと責任のある作業を任されました。詰められた箱をシッピングに送る前の最終チェックや、ラベルの貼り替えなどがあり、神経を使うので長時間やると目と脳みそが疲れるけど、単純作業の梱包だけではなく、倉庫全体の仕組みもこれによってちょっと分かったので興味深い作業でした。

そして梱包済みの大きな箱達はテープは貼らずに、このチェックを終えた後ピーナツという梱包材を入れる場所に運ばれるのですが、ここでの作業も忙しい時はパッキング所属の人たちは交代で手伝わされました。箱の余白をピーナツという小さい発泡スチロールで埋めて、テーピングの機械に通すという工場的なライン作業ですが、ここでの作業も私は割と好きで、要請がかかると張り切って出向しました。

ピーナツのイメージ

最後におまけで教わったのが返却された商品を扱う部門でした。アメリカに来てから、カスタマーサービスの寛大さにびっくりするけど、ここでも同じくそう思いました。日本だったら不良品でない限り返却ってあまりしないと思います。しかしアメリカのカスタマー達の返却理由は、気が変わった、値段が高すぎるなどの理由でもすぐ返却でき返金されるので、企業もここにかなりの人員を割いているなという印象です。でも簡単に買えるし、気に入らなかったら返却できるし、という消費者心理がアメリカ経済を動かしているのかもしれないと改めて思う今日この頃です。

私は上司に言われるがまま(従順日本人性質のためか)教わったこれらのことは全部こなしていましたが、同期のL(黒人・シングルマザー)はこの作業は好きじゃないなどとはっきり伝えており、ほぼ小さな箱詰めに特化していました。こういう自己主張もアメリカなんだろうなと思いました。

しかし彼女とはお互いの子供の年齢が近いということもあり、よく話すようになり私が日本人と分かると、学校で日本について色々習ったよ、とか日本語で10まで数えられたりしていて、見た目(顔にいくつかピアス、腕にタトゥー数個)とは裏腹でびっくりしたのを覚えています。

アメリカでは、まず見た目がアジア人だからという理由でどこから来たの?などと聞くのは失礼とされます。アメリカで生まれたアジア人はアメリカ人だからです。なのである程度話して仲良くなったり、自分から言わなければ出身などは特に話題にはなりません。私はアメリカ生まれではないので聞かれるのはとくに気にしないけど、自分が日本人ということをアピールすることもそんなにないです。でも会話の中で聞かれたら "Born and raised in Japan".「生まれも育ちも日本です」と言っています。 そしてたまに"100% Japanese"と付け加えます。(せっかくDNAテストもやったので(笑) 参照;Vol.97 My Heritage DNAテストやってみた!結果編

職場で私が日本人と知ると、「Sister in law(義理の姉/妹)が日本人よ」と言う人がいたり、「車はずっと日産に乗ってるよ」とか「息子が春に日本に旅行に行くのよ」とか教えてくれます。日本人ってここではかなりのマイノリティなので、日本と関連がある話を聞くとほっこりした気分になりました。

それと、決して偏見や差別ではないですが、他にも黒人ファッションにびっくりしたこと多々あったので特筆させてください。派手色ウィッグ、ドレッドラッパー風、腰パン、ヘアキャップ?で出勤など彼らには結構驚かされました。あと後半ちょっと一緒に働いた黒人女性は、最初上司に紹介された時ギャングの妻か!?と思う風貌でかなりビビりました(派手なツケまつげ、顔にいくつかピアス、タトゥー色々)。しかし私の名前が孫の名前と似てるから覚えやすいわ〜と、話すととてもフレンドリーだし気さくな人でした。

パッキングもテキパキだし、人は見かけによらない、と思った一件です。彼女はここは掛け持ちの仕事だったらしく、普段は工場で5-13時のフルタイムの仕事をしていると言っていました。クロップのへそ出しファッションだったり、朝早い出勤なのにおしゃれに気を遣っている感じで、日本でいうおばあちゃん像をかなり超えており、こんなグランマかっこいいなと思いました。


さて、脱線しましたが、これらの作業をそれぞれ教わる時に思ったのが、みんなすごく褒め上手ということです!アメリカでは子育てや教育でも褒めることが多いとは思っていたけど、それぞれの作業を教わってやっていると"You are doing great!"とたびたび言ってくれるので褒める子は伸びる、ですね。こちらもかなり頑張ろうという気になります。そしてミスしても全然平気よ、とフォローしてくれることです。本当に全然平気なのか、こちらの心配を減らすために言ってくれているのか分からないけど、職場でのプレッシャーがすごく少ないという印象でした。

他に、病欠なのか怪しい急な欠勤、急に辞める、全体ミーティング時に携帯をいじる(そしてそれを注意される)、上司が話している時に腕組みで偉そうなポーズ、トイレ休憩が長い(サボり)、ガムを噛みながら就業などなど...アメリカっぽいな〜と思うことは多々ありましたね。


に続く。


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