vol.37 WIC アメリカの子ども手当



 アメリカの子ども手当、通称WIC(ウィック)を紹介します。Women Infants & Children Nutrition Programの略です。
日本のように子ども手当というと語弊があるかもしれませんが。なぜなら配給されるのは現金でなく、食料なのです。厳密には、お店で指定の食料を買えるクーポンのようなものがもらえるということです。
私たちが住んでいる地域では、普段はもらったカードに毎月の使える分がチャージされます。そして春から夏にかけてはそれに加えてファーマーズマーケットで買い物ができる(その地域で栽培されたものに限る。)紙のクーポンももらえます。
我が家ではここ2年ほどもらっていますが、妊婦さんにも食料サポートがあるみたいです。なので、長いとそこから5歳までと、合計6年もらえるようです。

日本も子ども手当受給には所得制限がありますが、もらっている家庭の方が多いイメージです。
地域にもよりますし、具体的な受給対象給与の数字は割愛しますが、こちらでは周りで聞くと“えっ、それ何?”と知らない人も多い気がします。
つまり低所得層向けなので縁のないご家庭も多いようです。。


配給を受けるには、家庭の給与明細とその地域に住んでいる証明として公共サービスの請求書などを提示しなければいけません。もちろん給与が上がったりして変化があった場合には申し出て、配給を断らなければいけません。。違法受給になってしまいますからね。

そして、最近サービスが向上して、アプリで残高が管理できるようになりました!

上記の写真は1回買い物をした後のスクリーンショットなので、使ってしまった分もありますが大体こんな感じ。
やはりすぐなくなるのは、野菜や果物が自由に買えるキャッシュ分ですね。

今までは、毎回の買い物レシートを取っておいて残高をチェック、対象のものは配布されるパンフレットを見ながら(お店によっては値段の隣にWIC Approvedと書いてあるところもある)チェックしていました。
しかし現在はそのアプリにバーコードスキャナーがついており、それを使ってどれがWIC対象なのかスキャンすれば教えてくれます。
今まで何度間違えた商品を買ってしまったことか。。

カードのチャージは毎月自動的に行われますが、三ヶ月ごとにWICのオフィスで子供は定期的に身長・体重検査を受けなければならず、その時に栄養士との面談があります。
基本の内容はあるみたいですが、アレルギーや食事傾向などを考慮して配給内容を見直して変更してくれることもあります。

我が家は牛乳は飲まないので、豆乳に変えてもらいました。(基本は確か子供一人につき各家庭1ガロン(4リットル近くのあの大きいボトル)を4本とものすごい量です。)
そして最近ではハーフガロンの豆乳を8本もらっていましたが、そこまでたくさん消費できないので現在は6本、残りの2本分は息子が好きなヨーグルトとチーズに変えてくれました。

冒頭の写真は、WIC対象商品の一部を並べてみたものです。オーガニック商品や、Cage Free(放し飼い鶏)の卵、冷蔵コーナーのフレッシュジュースなどは対象外です。
私が自分で卵を買うときはCage Freeしか買わないし、From Concentrate(濃縮果汁)のジュースも買わないようにしているので、子供達に栄養のある良い食事を与えるのがWICの目的だったらこれらも対象にしてほしいなあという感じです。(もちろんこれらは通常のものより高いので、それが対象外の理由かと思いますが。)

しかし豆類、玄米などはそこまで自分では手が伸びないものですが、WICで定期的に強制されると、自然と豆の種類を調べたり、美味しく食べる方法など調べるようになったので良いことだと思います。

正直言えば、日本のように現金でもらえるのがベストですが、WICで食品補助を支給してもらえるのはかなり家計にありがたいです。


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